日別アーカイブ: 2017年7月4日

患者さんと

今月の末は大学は夏休みに入って休講なのですが、

患者さんとご一緒に新潟へと。

私は患者さんとしばしば出かけます。

京都の南座であったり、

お茶屋であったり、

いろいろと。

で、

もう20年以上もの付き合いの患者さんが

私の好きな萬代橋の写真を撮って下さるとのこと。

大勢の患者さんを診察して来ました。

この75歳を迎えたそうな男性の、

ちょうど今の私よりチョコッとだけ年少であった頃から

その生きざまを観させて頂いたことになります。

波乱万丈の局面、局面においても、

この方は、

アポイントを変更されたことはありません。

事業を興される前の、

お勤め時代の役員会でのご自身の解任劇の直後であっても、

先生、ヤられました。

迂闊でした。

その台詞が鮮明に耳に残っています。

事業を興す準備でのヤリようから、

起動に乗せるまでのご苦労、

で、

引退への準備過程から、

引退されてからの暮らし方、

見事な男と評価していました。

私の診療所の診察台周りは、

私の好きなモノで囲まれています。

この患者さんの撮られた萬代橋が、

私の治療の大きな助けになってくれることは間違いありません。

私の治療

昨日から本格的に治療に入って患者さんから、

チェアサイドでの仮歯の調整作業をしていたら、

先生は遊んだクチでしょう?

そうかもしれません。

ただし、

私は賭事の類いは一切向いていないことが自覚できるので、

全く足しなんだことはありません。

チョコッとお手洗いをお借りするのにも、

パチンコ屋さんが目の前に在っても、

その敷居を跨ぐことはありません。

私なりの【紳士道】がストップをかけるのです。

ゴルフも嫌いです。

休みの日まで、

人と群がるのが嫌いだからです。

序でに、

スコアを競うなど、

私には全く向いていないスポーツです。

そんなこんなタワいもない会話を。

患者さんがお口を開けて居られる際には、

当然、

患者さんは喋ることができませんが、

私が技工作業の際には、

皆さん、

よくお話しして下さいます。

私らの仕事は、

人が好きでないとできません。

眠れない夜

せがれに、

父ちゃんは讃美歌を聴いてるんや、

と、

得意気に語ったら、

眠くならないのかと尋ねられ、

その通り!

お蔭で睡眠薬が要らんのや。

が、

父ちゃん、寝れるのは良かったけれど、

あの世まで行き過ぎないように、

神様にお願いしたほうが良いんじゃない?

ウム!

診断と治療方法の決定

観るも無惨なる状況になって、

初めて、

私の診療所を思い出してくださるのでしょう。

高度に進行した歯周病に加えて、

クラウンのなかじゅうイッパイの虫歯。

序でに歯の根が折れ歯茎が腫れ、

そうでない処は、

不完全な根管治療の結末での骨の中の大きな空洞。

ご丁寧にシッカリと連結されたクラウンたち。

恐らく、

何処から手を付ければ良いものか?

そんなこんなで、

トロトロしている最中に、

患者さんから大丈夫だろうか?

と、見放され、

で、

清水の舞台から飛び降りるような気持ちで、

私の診療所の階段を上がって来られたのだと思います。

新しい患者さんの状態を診察しながら、

つくづく感じますのは。

本当に良い師匠たちに育てて頂いた幸運です。

【歯周補綴】と云う学問的ジャンルの洗礼を浴びた

私は誠に幸運であったと。

患者さんの側では、

診た瞬間に、

診断から治療方法まで、

簡潔に説明して欲しいと思うのは当たり前です。

しかし、

ここは慎重に、慎重にの姿勢を崩す訳にはいきません。

なぜなら、

初対面で、

人の全てが解る筈がないように、

その方々によって、

治り方も様々です。

将棋ではありませんが、

じっくりと、

じっくりと、

小さな小さな治療の組み合わせと、

積み重ねから得た【診えるもの】から、

初めて、

その患者さんの個性と言いましょうか?

身体の【質】が感じ採られ、

で、

そこで初めて診断と治療方法が決定されるのです。