日別アーカイブ: 2017年10月18日

臨床医の使命

私の診療所は、

広さだけは60坪もあるのですが、

診療台は歯科用に1台と手術台のみと云う

小規模ですので、

1日に診察できる患者さんの数は

たかがシレテいます。

何でそんなに広さが要るのか?

そう感じられることでしょう。

私なりの理想像を求めた結果、

今に至ったのです。

難症例の宝庫と言われているそうです。

業界人曰く。

私ん処は、

患者さんの求める処が高いのだそうな。

が、

私はそうは思いません。

私が患者さんの立場であれば、

当たり前ですから。

それでも、

新しい患者さんが増えて、増えて。

ただ、

午前の10時からの診察で、

夕刻は18時には、

診察は終了しています。

歯科治療は精密仕事です。

遅くまで、

技術者の根気が続く筈はありません。

治療の合格点を担保保証するに、

今の形態に至ったのです。

それでも、

本当に歯でお困りの方が絶えないのでしょう。

お昼の休憩時間もとれません。

それが臨床医の使命だと思っています。

今日、

患者さんの治療の立ち会いに

歯科技工士さんがお越しになられていました。

患者さん、歯科技工士さん、スタッフ、

そして私と、

あれやこれやと、

見映えと噛み心地のチェックをしていました。

噛み合わせは合格点。

見映えも善し。

で、

それ以上の

美しさと自然さをと、

手当てしていて、

そんな中、

歯科技工士さんが私に問うたのです。

そこまでして何が変わるんです?

ソレハ単に自己満足やな。

と、答えたら、

患者さんが笑っておられました。

だって、

家に帰ってから、

気分が良いじゃない?

そういうモンじゃないですか?

仕事って。

私の願い

私の世代で3代目と云うのが普通?である

歯科業界です。

その様ななか、

歯科医師としての初代で、

一から築いたからでしょうか?

とにかく、

工夫に工夫を重ねて来ました。

立地とか、

新しい技術の導入や、

最新の医療機具を揃えた処で、

患者さんの支持が常に維持できる程、

甘い世界ではありません。

其れは他の業界と全く同じです。

ただ、

ある範囲内の方々と云う的を絞って、

私は自己主張して来ました。

具体的には、

歯を本当に大切に考えて下さる方々に

私のコダワリを発揮しています。

歯を本当に大切にして下さる方々の

これまたコダワリと、

満足感を得ることは、

ソレハ此方も

必死に歯に向き合わねばなりません。

ですから、

無我夢中の四半世紀だったと思います。

まだまだ私は未熟です。

名医であるとは思いません。

ただ、

誠実な歯科医師であることだけは、

頭のど真ん中に置いて、

日々を過ごしています。

ですから、

煩い頑固な歯科医師でしょう。

最近のニュースで、

自動車を煽って大きな事故を起こした男性が

問題になっておられますね。

私自身も、

同じように、

煽られた経験が在ります。

余裕のない人が増えたのでしょう。

私の診療所の中においてだけは、

ゆっくりと、

本音で、

歯を通じて、

健康と向き合って頂きたいと、

それが、

私の心底からの願いです。