日別アーカイブ: 2018年4月3日

男の【こだわり】

東京都吉祥寺開業の小出 明医師は、

若い時分に、

御母堂さまの

釜で炊いた本格的炊飯法で育てられたために、

他人の炊いた米は、

気持ち悪くて食せなかったそうな。

それを聞いた私は、

彼に問うたのです。

ガールフレンドの作った弁当の米はどうした?

彼曰く、

そうなんです。

オカズだけ食べて、

米は勘弁して貰いました。

ただ、

相手に悟られないようにですが。

で、

再び、

彼に問いました。

レストラン、料理屋の類いの米は?

彼曰く。

キチンとした調理師免許を持っている処ですから、

これは別として、

おいしく頂きました。

成る程!

私の小出医師のような【こだわり】を持つ人を

大いに評価するのです。

変な【こだわり】だとお感じになられるのは

間違いです。

私ら職人から【こだわり】を獲ったら、

何の値打ちもない人間になると思っています。

小出医師の勉強方法について、

昨夜、

電話にて問い、

成る程なと、

思う処がありました。

やはり、

直接に本人に確かめることが大切だと

再認識したのです。

小出医師に言わせれば、

私こそ、

大いなる変人の代表格なのだどうな。

幼い頃より、

変わった子だと言われ、

学生時代も、

変わった奴だと言われ、

息子からは、

父ちゃんは少数派と言われ、

上は大人の、

で、

下は孫のような歳の娘たちからは

ずっと

同じ台詞を聞かされて来ました。

パパは身体が大人で、

心は子供。

幸か不幸か、

2回も家人を持つ機会を与えられた私は、

どっちからも、

同じ台詞の応酬を受けました。

私はあなたの母親、婆やではありません。

あぁ、そう言えば、

アスペルガーとも、

人格障害、

色んな病名も、

医師でもないお二方から

診断されていたっけ。

しかし、

これは私の考えですが、

女性が強くなり過ぎたんだと思います。

男は大人になっても、

夢を追いかける生き物です。

【こだわり】のない男って居るんでしょうか?

私の毎日の診療だって、

私の【こだわり】の産物ですもの。

やっぱりダイレクトボンディング修復

この間、

ダイレクトボンディングの写真をお見せしました。

大きな虫歯のある下顎第1大臼歯の症例です。

で、

その後ろの歯には、

どこかの歯科医師が

ダイレクトボンディング修復モドキなる技を。

虫歯の取り残しもありますし、

噛み合わせなど、

微塵も考えていないのでしょうか?

それ以前に、

歯の正確な形を知っているのでしょうか?

先ずは、

第1大臼歯にダイレクトボンディング修復。

序でに、

最後方の歯も、

私のダイレクトボンディング修復。

口の中で、

私自身の手先によって。

ダイレクトボンディング修復は、

歯科医師の器用不器用の物指しですね。

用心に用心を越したことはない

診療所から帰宅しても、

全く時間の余裕がない

今日この頃です。

マリリンは、

いつものように、

くっついてやるだけで、

満足しているようですが。

調べもの、

読まねばならないもの、

書きものばかり。

尻が椅子に糊でくっ付けられた感のある

日々を過ごしています。

マリリンは足元で寝転んでいます。

その大きな身体の、

頭やら腹そして脚を

テーブルに座って仕事する私の爪先は

交互に撫でてと云う塩梅です。

実験が1つ終わりました。

私は自分の手で確かめないと、

容易に診療に使うことができません。

メーカーの方にも、

片っ端からデーターを頂き、

参考論文も集めて頂いて、

その上で、

自分の実験室にて確認実験をする主義です。

神さまは信じますが、

データーは素直に信用できない

用心深い嫌な性格だと思います。

患者さんの状況を

良く読むこと。

良く考えること。

どのパターンに属するのか?

良く見極めること。

で、

どの治療方法を

どのような工夫でもって、

どこへ導いてゆくのか?

実験っていうのは、

どの過程での、

ほんの数寸のモノですよ。

知恵を養うには、

手先を使ってのチャレンジから、

そう思っています。

 

治療方法は子どもと同じ

昨日、

患者さんが仰いました。

インプラント治療して頂く積もりで来ましたのに、

納得して、

入れ歯を造って頂き、

とても良かったと思っています。

でも、

今までの歯医者さんは、

インプラントばかり当然のように勧めます。

入れ歯にすれば、骨が痩せるよ。

何度も造りかえないといけませんよ。

ブリッジは支えの歯に大きな負担がかかります。

いずれダメになりますよ。

その点インプラントは云々。

この類いの話しって、

耳にタコができるくらい良く聞く話しです。

私たち歯科医師に必要なことは、

正しい選択ができる眼を持つことです。

治療方法には、

それぞれの長短があります。

それを考慮して、

その患者さんに最も適した治療方法を選ぶこと。

子どもが3人いたとしましょう。

この子が可愛いい。

この子はダメだ。

そんな親はいませんよ。

それぞれの子どもの長短を知り、

躾を行い、

良い処は伸びるようにと。

それが親の自然な姿です。

インプラントが1番。

2番がブリッジ。

3番が入れ歯。

そんな歯科医師なんか、

歯の親と云う感覚がないのでしょうね。

患者さんの話しを聞きながら、

いつも、

そう感じています。

うちの大学の若い歯科医師たちには、

そういう感覚だけは

絶対に持たせないようにしようと。

私たち歯科医師は歯の番人ですもの。

医人教育

生涯研修と云うことで、

歯科医師それぞれは

自分目線で、

セミナーを受講したり、

勉強会に参加して、

生涯研修したつもり?になっています。

一口に、

歯科医師と言っても色々です。

判り易く云えば、

卒業仕立ても歯科医師なら、

大学教授も歯科医師なのです。

同じ免許さへ合格すれば、

患者さんからすれば、

同じ歯科医師ですから。

最近では、

若い歯科医師も優秀ですからね。

理論的にはドンドン言うこと言いますから。

でもね。

自分目線でのトレーニングなんか

プロスポーツの世界なんかでは

通用しませんね。

いかに優秀なトレーナーについて

指導して貰えるのか!

自分の能力や努力も絶対的に重要ですが、

才能を開花させるのは、

優秀なる第三者であるプロのトレーナーに

他なりません。

当然、

私にも優秀なトレーナーはいます。

一生頭の上がらない師匠であり、

アメリカまで出掛けて行って

個人的なレッスンを受ける訳です。

随分と長い間、

インプラントメーカーのインストラクターを務めていましたが、

この数年間は辞退しています。

講演なども同じ。

続いているのは、

クローズドの勉強会だけです。

何故って?

医療倫理から価値観の違う人に

何を教えても、

曲げて解釈するか、

端から

私の伝えたい事を理解できないからです。

自ら何かを掴みたいと

喉の渇きを自覚している人と、

教えて貰えることに馴れている人とは

全く同じ台詞を聞いても

受け取り方が違うのです。

これから母校の附属病院の臨床教授として、

第5学年の学生の病院実習、

そして、

国家試験に合格したての臨床研修医、

総合診療科の歯科医師への

実際の臨床を

教えることが私の仕事になります。

それは技術だけに留まらず、

物事の考え方から、

医療倫理、

そして、

人としての所作まで、

様々に及びます。

同じ水を飲んで

同じ釜の飯を食って、

歯科医師として育てられた

母校の後進たちです。

ですから、

私はお引き受けしたのです。

私の診療所での、

私の工夫や仕掛けなどの

全てを、

母校の附属病院の治療にて

公開しながら、

自らも患者さんの診療を行います。

恐らく、

酷しい教官と言われるでしょう。

それは覚悟の上です。

臨床は戦いですから。

しかし、

一番に酷しくするのは、

自分自身にです。