日別アーカイブ: 2019年8月27日

パニック障害への対応

歯科治療って・恐いですよね。

怖さ・極まって、

パニック障害を起こす方も、

ごくごく稀に居られます。

麻酔注射のたびに・救急車!

そういう・繰り返しでした・

と、

50代半ばの女性の俯きながらの、

初対面の第1声が、

ソレ・でした。

普通は、

ビビり・ますよね。

診療所から・

患者さんが救急車で運ばれる・なんて。

変な噂が・たたないかと。

だいたいは、

こう云う方は、

公立病院の口腔外科か、

歯科大学の付属病院へと・ご紹介ってのが、

ルーチン・パターンでしょうね。

でも、

ソコでも・同じナンですよ。

結局は、

静脈内沈静法下で、

応急処置に留めて、

根本的な治療は・しないンです。

ですから・あえて、

私は・その方の治療をお引き受けしたのです。

もう25年も前の話しです。

その方ですか?

歯周外科も、

根管治療も、

インプラント修復も、

私の持ち合わせる全てのテクニックを駆使した

治療を終了して、

メンテナンスに移行して、

20年くらいに・なりますか。

麻酔注射で気絶・ってこと、

1回たりとも・無かったですよ。

毎月1回は、

ご自身の意思で、

メンテナンス・アポイントメントをお採りになられて・います。

当時・高校生だった御子息も、

既に男の40の厄を過ぎる年齢になられました。

この御子息も・私の長い期間の・患者さんです。

なにか・特別な手当てで、

パニック障害を抑えたんでしょうか?

否、

ナンも・してません。

こう云う患者さんって、

シッカリと医者を視てるんです。

口先だけのヤツか、

それとも、

ニコニコ顔の奥に、

眼光が・キラリと光って、

見落とさないぞ!

俺っち・が、ヤラネバ誰ができるんだ!

そんな医者の使命感。

一歩も退かないぞ!

そんな決意。

いざという時は、

俺っち・が、責任をとるぞ!

と云う医者の覚悟。

ソレと、

人間が大好きだという・人間愛。

医者の所作の全てが、

ナによりも勝る【鎮静剤】だと、

私は確信していますから、

医者は【絶対的安定感】を持ち合わせることが、

絶対的に大事ナンです。

最近、

久しぶりに、

コレマタ強度のパニック障害の方の治療を

お引き受けしました。

40過ぎのお綺麗な女性です。

私も、ダテに何十年も、

自費治療専門で、ヤッテません。

当時のアプローチよりは、

もっと・もっと、

巧妙に、

パニックに至らせない細工を仕掛けるんです。

私は【仕事人】ですから。

歯科治療は【恐くない】

歯科治療は【安全で・人に役立つ治療】

って、

こう云うポイントを、

治療の・なんかのタイミングで、

実体験して頂く【仕掛け】をするんです。

そういう積み重ねが、

患者さんの安心感と自信に繋がるンです。

途中・何度か・危ない兆候は・ありました。

そんな時こそ、

絶対にキチンとした王道の歯科治療を行うべきです。

ビヒッては・なりません。

昨日は、

下顎の水平半埋伏智歯の抜歯と、

上顎小臼歯の抜歯・即時埋入インプラントの外科治療でした。

静脈内沈静法なんか・使いませんでした。

通常の麻酔です。

手術時間は45分でした。

ただ、

手術前の麻酔注射の前に、

ちょっと・お願いしたのです。

なんて・お願いしたか・って?

私自身が【落ち着いて】手術を執刀したいんです。

ソレには、

手術中のBGMを、

今日は、

カトリック教会のミサのライブに変えても良いでしょうか?

ただ・それだけ・です。

手術は、

賛美歌と祈りの言葉に包まれて、

執り行われました。

静かに・静かに。

手術の1番の難所の際には、

ミサのクライマックスの場面に、

あえて・合わせるように、

手術のスピードを調節していたのです。

患者さんの【耳】は・生きています。

聴いてくれてるんです。

自分の身を委せる医者が、

信仰する神さまって?

聴いてくれているから、

判断できるんです。

絶対に大丈夫だと。

父と子と聖霊を・具体的に彼女は・知りません。

でも、

神聖な力で、

ご自身が包まれている環境に居ることは、

絶対的に判るンです。

大きく手術を・無事に・何事もなく、

普通にできたんだ!

コレが・患者さんの自信に繋がるンです。

【自分にできる限度を・ほんの少し越えたことを、

毎日一つ実行せよ】

ローウェル・トマスの言葉です。