軌跡


診療所のデスク脇に、

300年前に造られた【書棚】が・在ります。

英国の品です。

この旧い書棚の中の書籍は、

いつか私が・天に召された後に、

せがれ・や、娘たちに、

遺してやれる・父の知的軌跡です。

遺品を整理する際に、

必ず・彼らの眼に入るでしょうから。

子どもたちに・望むことと云えば・ただ1つ。

【考える】ことを・放棄しない・人生。

その際の・大きな指標となるであろう・という、

私なりの意図で・選ばれた書籍を、

私の【考える歯科治療】を・行うデスク脇に、

並べています。

院長室の壁の一面いっぱい・に、

床の上に・高く積まれた書籍は、

選ばれた書籍が、

選ばれたベースとなるための、

私の知的彷徨いの・数々。

この書籍群は・ドンドン増える一方で、

また、

診療所の書棚の中の書籍も、

院長室へ・格落ちに・なる物も・出、

行き来・する訳です。

先般・ご紹介した・この書籍。

診療所の書棚の中へと。

なぜなら、

私の心情を、

代理で・認められているかの・錯覚を覚えたからです。

驚き、

驚愕し、

戦慄し、

頁を・閉じたのです。