トーナメントプロ


今では既に現役を引退されて時々シニアにて

そのプレーを拝見する機会があります。

現役時代、

歯の治療に通って来られていた患者さんです。

マウスピースの調整などには、

特に細心の注意を払った記憶が

鮮明に甦ってきます。

スーパースターと持て囃された花形選手でした。

が、

実際は寡黙な、

仕事職人であったことを私は知っています。

肩や腕、首から背中の痛み、

足腰の故障と戦いながら、

トーナメントにおいても、

戦場に立つ戦士である姿は、

陰での努力を知る者として、

余計に感動したのは言うまでもありません。

帰宅してから、

眼を温め、

肩にボルタレンジェルを塗り、

ストレッチする自分の姿を

当時は予想も出来ませんでした。

マイクロスコープを使った細かな作業は

確実に身体を傷めます。

故障との戦いも、

歯の職人の仕事の一部になりました。

今日も手術、手術。

で、

マイクロスコープを使った根管治療。

若い歯科医の先生方からしてみれば

羨ましいのでしょうが、

トーナメントプロの辛さは、

本人でなければ到底、理解できないと思います。