私の老眼鏡 その2


 この間、新潟に行った際に
古町の眼鏡屋で
好みの老眼鏡を
同じものを色違いで
三個程、
購入した私である。

 此の老眼鏡は
アメリカの人気連続ドラマである
CSIニューヨーク科学捜査班に登場する
司法解剖医が
供しているものである。

 新潟の古町の眼鏡屋で
同じものを
偶然に見つけ
小躍りした私であった。

 使ってみると
此れが断然、
具合が良い。

 そこで今回
是非にスペアーをと
買い求めに
出向いたのである。

 此の話を
四国中央市に在る
仙龍寺の御内儀に話をしたら
それは眼鏡屋の店の店員が
若くて美人であったのでしょうと
笑われてしまった。

 普段は美人に弱い私であるが、
此の時ばかりは
眼鏡の使い勝手の良さに
店員が美人であったか
どうかは
忘れてしまっていた。

 そう言えば
若い時分には
美人を前にしたら
自分を繕う自身を
意識していたが、
もう此の歳になると
相手が
どうのこうの等
関係なく
好きな事を
言える様になった。

 歳をとるのも
案外、楽で善いのかもしれぬ。