デュエットゥのふたり


銭湯の脱衣場にて、

コーヒー牛乳を飲むのが何よりも至福な時で、

バックに流れる浪花節の調子に鼻歌を合わせてが

幼い頃の記憶である私は、

いったい何時の時代に生まれたのかと、

家族みんなから冷たい視線を浴びて、

それでも、

ある時までの日本の国は、

本当に、

豊かな暮らし向きとは云えないけれども、

情緒ある、

生きる人の息づかいを感じる風情が在りました。

それがいつ頃からか?

各家庭にピアノが運び込まれ、

家の幼い娘たちは、

ピアノ教室に通い、

家ではピアノの前に座らされ、

母ちゃんたちからギャアギャア酷しい指導を受ける。

あまりの過酷なるピアノを弾けない素人の指導の不条理さに

娘が親に口応えしようものなら、

パシッとビンタを受けて、

それでも、

無理やりピアノの変間調が

夜の闇に

響いていた時代が訪れたのです。

で、

時には、

発表会と表してフラフラドレスを身に纏い、

お行儀よく鍵盤を叩く我が子の姿に一喜一憂する

日本中の親馬鹿たちも、

熱つ~い情熱から現実に眼が冷めて、

ピアノもいつの間にか、

猫の眠る定位置となり、

時代はフォークからニューミュージックへと、

で、

遂にはバブルのお立ち台へと移行する様変わりの異常さを

まざまざと観て過ごした、

昭和の語り部である私です。

こんな私ですから、

先般、

東京音楽大学の武田真理教授からご紹介を受けた

【デュエットゥ】と云う名の女性2人のピアニストの活動降りに

大いに共感を得たのです。

なんでも4歳の頃からのペアらしく、

○○年、

人の付き合いも、

ピアノへの情熱も

継続し続けている処に感心するばかりです。

キャァキャァ喧しい二人ですが、

実に良い!

テーマを決めて作曲しているのも立派!

何でも日本中の街を旅し、

その街のテーマソングを創る活動されて来られたとのこと。

あと2ヶ所だけになりましたと、

はにかむように語るお二人の実行力に脱帽したのです。

で、

先生、次のテーマの案件のヒント頂戴!

とのリクエスト。

浪花節の俺の聞くんかぃ!

それでも、

女のお願いには男は弱いものなんです。

2つヤっておくんなさい!

1つは、

働くお母さんを

家や託児所で待つ幼児の

淋しい心を包んでくれるマザーグースの音楽で、

子どもたちを安心させてヤっておくんなさい!

で、

もう1つは、

頑張る女性の見本である小池百合子女史。

私は逢ったことも、

喋ったこともありません。

が、

あの頑張り、

奮闘、

肝っ玉、

良いじゃないですか!

彼女のテーマソング。

勝手連で創って応援してあげて下さい。

相変わらずバカな発想の私ですが、

頑張ってる人たち、

ズッと夢を追いかけている人たちって

良いじゃないですか!