医療人として


逃げ出したという衝動に駆られる難症例も・ありました。

技術の取得に苦しむ機会も・多々ありました。

医学と医療の間の溝を・どう解決すべきか、

悩んできました。

人工物と生体との調和の方法に・苦しんできました。

そんな半生でしたから、

決して眼には見えない存在を感じるようになりました。

人ゆえの欠点、

喜怒哀楽の抑制、

すなわち、

平静の心であることが、

医療人の心得と・判るようになりました。

万(やおろず)の神、

ユダヤ教の神、

イスラム教の神、

キリスト教の信仰の形、

私は神さまと会った人と会話した経験は・ありません。

もしかしたら、

神さまは確かに居られますが、

存在が大きすぎて、

人には理解できなくて、

大勢いらっしゃるように・見えても、

本当はお一人なのかもしれないと、

この頃は・思っています。

天を仰ぎ見て掌を合わせて、

天から降り注ぐ陽光の温かさに・神さまを感じ、

生きていることに・感謝しています。

生命体への医療行為を行う私たちは、

そういう意味を、

大切にしたいと・思うんです。